今回は先日届いたトレモロユニット,GOTOHの「GE1996T」を載せるためのテンプレート作りです。
フロイドローズはメーカーサイトでザグリ用のテンプレートが公開されているのですが,GOTOHは寸法図しか公開していません。 仕方ないのでこの寸法図を頼りに図面を引いていきました。
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GOTOH GE1996T |
寸法図
まずはメーカーが公開している寸法図のダウンロードです。
まぁ・・・なんというか悩ましい感じです。スケール長の記載がないので,ブリッジ駒のどのあたりをスケール長としたらよいのか現物も見ながら確認です。
特にこの部分はネックのザグリと同じように精度が要求されます。楽器として成立するかどうかの分かれ目なのでじっくりと計算していきます。
リセス加工
このフロイドローズタイプがやっかいなのが,ストラトのシンクロナイズド・トレモロのようにベタ付けでないところです。もちろんベタ付けにしてもよいのですが,そうするとこのブリッジの良さは半減してしまいます。アームアップもできる,いわゆる「フローティング」状態を作ってこそ,このブリッジの真価が発揮されるというものです。
そのためには表のザグリに「リセス加工」という落とし込みを作る必要があります。この加工をすることでブリッジのお尻がボディに接触することなく,アームアップができるようになるのです。
ただ問題は,あまり大きく落とし込むと裏からサスティーンブロックが飛び出してしまうことになります。それでは困ります。
この寸法図を見ると,ブロック長は40mmになっています。GE1996Tはギターの厚みに合わせることができるよう,40mm,36mm,33mmの三種類が販売されています。今回購入したのは36mmなので,計算上6mm程度は落とし込めるはずです。
リセス加工されているのがこのギター
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RG8420Zのブリッジ。後方が掘り下げてある。 |
そしてストラトのベタ付けがこちら。
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ブリッジ後方が掘られていないため,アームアップはできない。 |
図面完成!
寸法図をうっすら重ねて図面を引いていくこと3時間。完成です!
それにしても複雑です。側面図から雰囲気が伝わるでしょうか。掘る順序を間違えると取り返しがつかないことになりそうです。ひとまずこれをもとにMDF板でテンプレートを作ります。
テンプレートを探していたところ辿り着きました。 GE1996Tの図面データを頂けませんでしょうか? イラレのデータで構いません。
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